波佐見焼の魅力や制作工程についてご紹介します!
陶磁器が好きな方は、波佐見焼についてご存知でしょうか。
かつては有田焼の一つとして認識されていた波佐見焼ですが、現代では独自のブランドとして地位を確立しています。
波佐見焼の注目すべき点の一つに、分業制による大量生産があります。
今回は、波佐見焼の魅力や、分業制をはじめとした製作工程についてご紹介します。
波佐見焼の魅力とは?
波佐見焼は江戸時代から続く伝統的な陶磁器ですが、現代でも高い実用性を誇る製品として注目されています。
認知される以前から日用食器として使われてきた波佐見焼は、軽くて丈夫なため、小さなお子さんからご高齢の方まで安心して使える点が魅力です。
また、陶磁器でありながら比較的安価である点も魅力の一つです。
有田焼のような陶磁器は高価な物が多く、陶磁器には手が届かない、とお考えの方も多いのではないでしょうか。
波佐見焼は分業制によって大量生産を実現しているため、高品質ながらも比較的安価に入手できます。
そして、見事な染付が施されている点も魅力的であると言えます。
白磁に藍色の染付が施された波佐見焼ですが、光沢感と滑らかな手触りで、藍色の絵付けが際立っているのが特徴です。
原料である粘土の配合や、焼き方によって風合いが変化するため、あなたのお気に入りも見つかることでしょう。
波佐見焼の製作工程について
生地の原料である粘土は、天草半島から採掘される陶石を砕き、粉末状にした陶石の中から余分なものを取り除き、水と空気を抜くことで作られます。
生地が完成すると、型を使って陶磁器の原型を形成します。
有田焼をはじめとする他の陶磁器は、手作業で陶磁器を形成する方法がありますが、波佐見焼ではほとんど使われません。
というのも、波佐見焼は大量生産を前提に作られる場合が多いため、効率の良い型を用いる方法が主流であるためです。
形成後は一度乾燥させ、焼成します。
この作業を素焼きと呼びますが、これには強度の向上や、吸水性の向上などの効果があります。
焼成はこの一度だけではありません。
素焼きが終わると下絵付けを行い、釉薬を塗ります。
釉薬を塗り終わると、素焼きよりも高い温度で、もう一度焼成します。
顔料によっては高温下で使用できない場合があるので、それらは焼成が終わったこの段階で絵付けします。
まとめ
今回は、波佐見焼の魅力や製作工程について解説しました。
波佐見焼は大量生産を前提に作られる場合が多いため、これらの製作工程を複数人で分担して行っています。
それぞれに高い技術を持った職人がいるため、高品質な陶磁器に仕上がるのです。